先月、上橋菜穂子氏と津田篤太郎氏による往復書簡『ほの暗い永久から出でて 生と死をめぐる対話』(文春文庫)を読みました。

複数の専門分野に携わっている人の思考の深さを感じさせる内容でした。それはまさに副題にあるように生と死をめぐる対話です。

身近な人の死に遭遇した人や自らの寿命を意識せざるを得ない人には、生や死を新たな視点で捉えるヒントがいっぱいあるように思いました。

先週、主治医の定期診察を受けたのですが、主治医に「本を読み時間はありますか?」と聞いたところ、「ありますよ」との返答でしたので、上記の本をお見せしました。

「上橋さんの本は好きで読んでいます」とのこと、また津田先生のことも「有名な先生なので知っています」とのことでしたので、「お二人の往復書簡による対話ですが、面白かったですよ。差し上げますので是非読んでみてください」と半ば強引に本を置いて帰りました。

私よりも二回り近く若い先生ですが、不安になっている患者さんにこの本をお薦めされるようなことがあればいいなと思いました。