掲題の本は岩尾俊兵氏(光文社新書)と廣瀬涼氏(幻冬舎新書)による本です。先週の大阪出張に持参し、行き帰りの新幹線の中で読みました。

二人の著者とも若くて私の子供と同世代ですが、二冊とも読みやすくて、面白く、人に話したくなるような内容でした。これからの両者の研究や分析が楽しみです。

前者ではアメリカの経営書を読んでいるときに時々感じる既視感の原因が判りました。

90年代後半の金融危機以来、グローバルスタンダードの名のもとに日本社会や日本企業の良さや強みまでも、どんどん捨ててしまっているような気がしてなりません。

その陰で益々得をしている存在があります。

強い日本経済の復活を目指して、Z世代から経営層まで幅広い年齢層の方々に読んで欲しいと思いました。

後者に本屋で出会ったときは、既に『映画を早送りで観る人たち』を読んでいたので、タイパに関する本はもういいかなと思ったのが第一印象でした。(なお、『映画を早送りで観る人たち』を読んだ時の感想は昨年の8月にこの「社長の独り言」に書きました。)

本屋で何度も出会うので、何気なしに手に取り、目次を読んで本文も少し読んでみました。すると内容が詳細で興味深く、全部読んでみたくなりました。

読後感としては、タイパが悪くない本でした。著者が自らオタクで専門が現代消費文化論なので、タイパに関する分析が深く、論理的で、納得感がありました。Z世代の思考や行動様式が少し判ったかもしれません。

Z世代の部下の扱いに苦労されている管理職や経営層、またマーケターにもお薦めです。

自分の子供の世代にいろんな知見を教えてもらうとは、いつの間にか随分と歳を重ねてしまったようです。