連休中に井沢理江著「黒い海」を読みました。1年前に買った本です。途中まで読んでそのままになっていましたので、気になっていました。
「黒い海」は、2008年に犬吠埼沖で起きた漁船の沈没事故(17名の犠牲者)の原因を、関係者への地道な取材をもとに明らかにしようとするノンフィクションです。
真実に迫るノンフィクションの取材対象の選定や取材過程は、ビジネスの営業活動とまったく同じだと思いました。著者の取材過程は参考になります。
事故当初は潜水艦衝突説を取り上げていた新聞が2社あったらしいのですが、継続されることはなかったようです。
5月4日のヤフーニュースに「日本「報道の自由ランキング70位」ハンガリーやコンゴ共和国より低い理由は?」の見出しがありました。「日本では政府や企業が主要メディアの経営に日常的に圧力をかけている」と見做されているようです。
私にはタイムリーなニュースでびっくりです。
まだ日本では雑誌やノンフィクションにより、不都合な真実が明らかにされるケースも多くありますので、健全さが辛うじて保たれているのかもしれません。
ニュース報道のレベルも視聴者のレベルに合わせているものと思いますので、簡単にごまかされないようにニュースリテラシーの向上を目指したいと思います。
フェイクニュースが瞬く間に拡散する時代です。大勢の人があっという間に騙されることが日常茶飯事にならないことを願うばかりです。